京町家を未来に残す、サステナブルなお店作り。
CLASSLOBEは「未来を暮らす」というコンセプトをもとに、サステナブル・エシカルな商品作りやセレクトを行い、たくさんのお客さまにその魅力や大切さをお届けしています。
お客さまをはじめ、メディアの取材などで「サステナブルって具体的になんですか?」と聞かれることもよくあります。
そのたびに、その取り組みや大切さをお伝えしていますが、意識の高い方だけが取り組んでいる、遠いものだと感じている方もおられるのではないでしょうか?
一般的なサステナブルといえば、「SDGsに関連したもの」「環境を守るために取り組むもの」といったイメージがあると思います。
ですが、実はもっと身近な存在で、いつの間にかサステナブルなモノやコトに触れていた、ということも多かったりするのです。
CLASSLOBEのお店は、築100年以上の町家をリノベーションしてお店にしました。
古いものを新しくリノベーションして維持し続けることも、まさにサステナブルな取り組みのひとつです。
京都といえば、伝統文化や神社仏閣など、古くから愛され、先代から受け継がれているものも多いですが、京町家もそのひとつ。ですが、京町家を残すのも、簡単ではないのです。
京都では、京町家を残すための様々な取り組みが行われているのですが、空き家は増え続け、維持することができず、年間800件ほどの町家が取り壊されているそうです。
世界中から愛され続けている京都の街の風景は、京町家あってこそのもの。
観光地(街)としての魅力だけでなく、多くの人たちが抱く京都への憧れや、「古き良き」を感じられる場所を未来に残していくことも、今の時代を生きる私たちの役割なのだと考えています。
ちなみに、CLASSLOBEでは、一度なかを空っぽにしてからお店作りをしたので、間取りもガラリと変えています。
2Fに上がる階段は元々、今のキッチンのスペースにあり、お手洗いのある場所辺りがお風呂場だったのです。
「ここがこうだったんだ~」と思いを馳せながら過ごしてみると、当時住んでいた人の生活の様子なども想像できて、面白いかもしれませんよ。
こうして、サービスに合わせて間取りからガラリと変えて作っていますが、京町家ならではの造りも随所に残しつつ、落ち着きのある空間にしています。
例えばこちらは、町家でよく見かける「梁(はり)」と呼ばれる、大きな木の柱です。
梁は、屋根などの荷重を支える構造材。この大きな柱が100年以上も町家を支えていたのかと思うと、なんだか感慨深くなりますね。
梁に刺さっている白色のものは「碍子(がいし)」と呼ばれ、家庭内で使う電気を送電するための電線を這わす際に使われていました。
昭和30年代後半の頃まではよく採用されていましたが、最近では見かけることもほとんどありません。ですが、確かにそこに生活があったことの証なのです。
他にも、瓦や土壁なども随所に残しており、どこか懐かしさを感じられる空間作りにこだわりました。
また当店では、各テーブルのイスをアンティークチェアにしています。
新しく作るのではなく、古くから残っている魅力的なものを使い続けることも、サステナブルな取り組みのひとつなのです。
古き良きを感じられるモノやコトに触れ、当時の暮らしや文化に思いを馳せてみるのも、京都ならではの楽しみ方のひとつ。
京都は伝統的な文化や建築物も多いので、「サステナブル」という言葉が持つ意味について考えるきっかけにもなるかもしれませんね。
京都にお越しの際は、ぜひ当店にも足を運んでいただき、町家の魅力を堪能してみてください。