Everything Flows vol.5 「思い出のソンクラーン(水かけ祭)」

代表の高木です。

長かったコロナ禍がようやく明け、京都でも大勢のインバウンド観光客が押し寄せています。

5月には、京都三大祭りのひとつ、葵祭が、四年ぶりに通常開催されることにもなり、ようやく本来の活気が戻ってきました。

ところで、皆さん、好きなお祭りはありますか? 私は、かつて住んでいたタイのチェンマイのちょっと変わったお祭りが忘れられません。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、4月中旬、旧正月にあわせてタイ全土では、ソンクラーンという盛大な「水かけ祭り」が行われます。

もともとは、純粋に新年のお祝いをしたり、仏像や年配の方をお水でお清めしたりするお祭りだったようですが、いつのまにか、お祭り好きの陽気なタイ人たちによって、完全に「水をかける」というお祭りになりました(苦笑)。

とくに、チェンマイは盛大に行われることで有名で、街のあちこちで、とにかく、水をかけられます。滞在していた時は、私も外出する時はほぼずぶ濡れになりました。

街では誰に水をかけられても絶対に文句は言えません。笑って通り過ぎるしかないのです。

当時、私は街の中心部、お堀の中の旧市街にアパートを借りて、ボランティア先の「希望の家」との間をバイクで往復しました。

旧市街は、一般のタイ市民と外国人観光客が混ざる一番の「激戦区」で、道端からライフル銃型の水鉄砲で襲撃されたり、お堀の水をバケツでかけられたり、本当に大変でした(どちらもすごく危険&不衛生です)。

今でも覚えていますが、お祭りの期間の数日前から、もう街のあちこちで待ちきれない子供や大人たちが、ガマンできずに、フライング的に水をかけあい始めます。

そんな光景が見えだすと、次第に街全体がソワソワと浮足立った感じになり、やがて、お祭り期間に入ると、もう、みんな、仕事や勉強そっちのけで水をかけあい、街全体が、「水かけ戦争」になるのです。

ちょっとかけられるレベルではなく、容赦なくずぶ濡れになります。着替えがなくなった時はさすが困りました、四月は一年で一番暑い時期なので、すぐ乾きますが、なんだか臭いんです、笑。

希望の家では、ピックアップトラックの荷台に水を直接溜めて(水漏れしそうなところは粘土で止水する念の入れようでした)そのまま、興奮する子供たちを荷台に乗せて、近くの村人たちに水をかけて、ワイワイ楽しみました。

「また必ずこのソンクラーンの時期にチェンマイを再訪したい!」と思いましたが、実はまだ行けていません。今年はもう終わってしまったので、来年こそは!と思っています。

■タイ観光庁HP
https://www.thailandtravel.or.jp/thai-festival-01/